前座のGP2がセーフティーカー先導のもとで行われるなど、
午前中は気まぐれスパウェザーで大雨となるものの、
決勝スタートまでには雨が上がった。
しかし、この中途半端にあがってしまった雨のために
レースは混乱することとなる。
スタートはそれほど問題はおきず、BAR佐藤琢磨は3台抜きを見せ、
また、すぐに琢磨の前を走るバトンを抜いて4台抜きという
素晴らしいパフォーマンスを見せる。
ライコネンは、スタートに失敗するものの、それでもなんとか
2位をキープ、1位のモントーヤとランデブー走行で3位以下を
引き離しにかかる。雨という悪条件の中でも、やはり、
この、マクラーレンの2台のパフォーマンスは群を抜いているようだ。
しかしその後、なんとルノーのフィジケラがオールージュで
吹っ飛んでタイヤバリアへと一直線。これにより、セーフティーカー
の導入となり、各チーム続々とピット作業を済ませることとなる。
このピットインでBARの致命的なミスを犯す。
上がった雨に、乾いていく路面。BARはここで通常スリックに
履き替えるというギャンブルに出る。が、しかし、まったくスリックでは
まともに走行できるような状況ではなく、そのまま再びピットイン。
そしてレインタイヤへと戻すこととなる。
そしてこのアウトラップ直後、タイヤ、及びブレーキの温まっていない琢磨は
止まれないイージーミスを犯し、前を走るミハエルに追突。
ミハエルは直後に琢磨のマシンに駆け寄り怒鳴りつけるという
珍しい光景を見せる。
琢磨はこのミスで、恐らくもう来期のシートの確保は難しくなっただろう。
この凡ミスは、後にレーススチュワートより、回避できたアクシデントであるとし、
次のレースを10番グリッド降格処分となった。
ミハエルもこの件では、相当頭にきていたらしく、レース後も
ぴりぴりムード。
「あいつは以前にも同じことをした。切腹物だよ」
というコメントを残す。
このアクシデントの後にも、やはりスリックに変更したチームが
続々とトラブルを起こし、波乱のレースとなる。
しかし、マクラーレンとルノーは、こういったギャンブルは犯さず、
素直にレインタイヤで最後まで走りきるのだが、
不運なことに、また残り数週というところで、
2位走行中のモントーヤが、ハイドフェルドの代役である
ピッツォニアにつっこまれレースを終えてしまう。
本当にマクラーレンの今期は残り数週で、トラブルを起こしたり
巻き込まれたりという状況が多い。
何かに呪われているのだろうか?
ちなみにこの問題でも、琢磨と同じようにピッツォニアに
ペナルティが科せられたものの、次のレースでの出走があるのかが
わからないため罰金での処分となった。
トヨタのラルフも一時、トップを走るモントーヤの後ろで
モントーヤを煽るという状況で、よもや、初優勝?といった
期待を持たせたのだが、ピットに入ってスリックに履き替えたとたん
レースどころではなくなり、そのまま後方へと沈んでしまった。
BARといいトヨタといい、雨のパフォーマンスは抜群だったために
残念だ。
しかしそれでもバトンは粘りの走りを見せ、気づけば3位表彰台。
ライコネンもなんとかアロンソの前でフィニッシュし、
次戦へとチャンピオンシップの望みを繋げた。
そうそう、ミナルディがレッドブルに買収されるという発表があった。
愛すべきプライベーターのミナルディだったが、資金難には
勝てなかったということか。これでレッドブルは2チームを
所有することになるのだが、別チームとして運営し、2チームを争わせるという。
しかもミナルディ側はルーキードライバーの為のチャンスの場として
提供していきたいという。
ミナルディやジョーダンは、こういったルーキーを
走らせることが多かったが、その役割をレッドブルが担っていくことになりそうだ。
ジョーダンも来期からはミッドランドF1と名前も変わってしまい、
ミナルディはレッドブル、そしてザウバーはBMWとしてワークスチームへ。
愛すべきプライベーターが続々消えていくF1。これでよいのだろうか?